スイカが好きなフリをする

博士後期課程D3/看護学/障害学/社会学/研究や旅行、日常で思ったことなどを楽しそうに書いています

感覚と共感のはなし

パン屋さんでアルバイトをしていた頃、よく休憩所で本を読んでいた。
それも意識高い系と揶揄されるような本だったと思う。
その時、私は大学生だった。


本を読んでいると、全く関わりのなかった同い年の同僚が「面白そうな本読んでんじゃん」と近づいてきた。
そしてくだらない話をする関係になったことを覚えている。
彼は学部卒業後にそのまま院へ進学した。
私はその時、大学院に行く選択肢は持ってなかった。
勉強したい時がまさにその時よな。





本の内容がどうかとかではなく、退屈な本でないという感覚が共感できている気がして嬉しかった。




"何があっても自分のことを客観視して笑える力、ギャグにできる力"
石田衣良:セキララ人生相談



本の中でこんな言葉が出てきていた。
すごくいいなぁと思った。
石田衣良さんの本はだいたい読んだ。
なかでも池袋ウエストゲートパークは最高of最高だ。
シュプレヒコールヘイトスピーチなどの社会事も出てくるのでそれはもう楽しい。

2年前、池袋西口公園に行ってみるとそこはもうポケモンGOの巣窟だった。
そんな池袋では後輩も働いている。いいな。






私一人でその出来事に遭遇していると、よくない気持ちになってかなりイライラしてるだろうと思ったことがある。
手抜きや怠慢を居直りで自分のせいにされたのがわかるともう一日穏やかでない。



教授の部屋に行くと、私より先に状態を知ってくれていたようでまあまあ怒ってくれていた。
代わりに怒ってくれていて、感謝をする。
その様子を見たあとだったので、私にはビックリのような、嬉しさのような、ありがたさのようなものがあった。
私も一緒になって怒ることを考えられなかった。





6\22:17-24時まで研究室

できていないことがあったので、ありがたい指導をいただいていた。
担当教授、同じ領域の先生、私の3人でディスカッションをしていた。
その中で2人が「障害の価値」について文学/哲学的な話をしていたところに一方がカレーを例に挙げて話し出したことを覚えている。
この瞬間に、大学院に来てから1番震えるような感銘を受けた。
(1週間もすればこの感銘を越える経験をしていると思う。すぐ感動する。)
(お前は繊細だと言われたことがある。誉め言葉として受け取った。私は繊細だと思っている人から言われたので嬉しかったところもある。)




進学してよかったと思った。まじでにやけた。
すごく難しく聞こえていたのに、話から一切脱線することのないカレーの例え話が面白くて仕方なかった。



その旨を伝えると、
「あぁ、この人は食い意地が張ってるからね」ともう一方がコメント。
本人は帰るときに冷蔵庫に入れていた刺身のタコを持って帰っていた。
そんなふざけたことばかり考えながら真面目にやっている。





どこにでもいいので面白さとか、おかしさがあればやっていけるんじゃないかと思う。
それは他者に求めるのでなくて、自分にあるだけで十分だろう。
もし、誰かと共感ができるのであったらそれはもう最高じゃないか。