氷を作り始めた。拠点を変えつつ一人暮らしをしていても今まで頑なに氷を作らなかった。まあ正確には氷を私が作るのではなくて、冷凍庫が水を氷にしてくれているのだけれど。
作ってこなかったのは、所持していた冷凍庫付き冷蔵庫の質がひどかったからだ。いくら質が酷くても水を氷に変えることはできていただろうけどなぜか気が向かなかった。あるいは私が氷の用途を知らなかったのかもしれない。知覚過敏ではないので冷たいものはイケる。セルフサービスのお店で機械を使ってコップに水を注ぐ時は「氷プラス水」じゃなくて「水のみ」のボタンを押すことが多い。ご飯を食べる時に飲む水はそんなに冷たくなくていい。
所持していた冷蔵庫に戻ろう。
その冷蔵庫、かなりうるさいのだ。疲れて家に帰って玄関を開けると、まず冷蔵庫に気づく。「なんや今日も来てるんかい」と、なる。
それが拠点を変えたこの度、冷蔵庫の引退式と着任式を行なったのであった。前任者は新品で20000円。新任の方は中古で18000円だ。ほんとは20000円だったけど2000円勉強してもらった。あざ。そしてこの中古の方、めっちゃすごい。疲れて家に帰ってきても、存在に気づかない。電気をつけて初めて「なんやわれ、おったんかい。」と、なる。
そして中古の冷蔵庫さん、Panasonic製である。Panasonicは神だよ。それに前よりサイズアップしてくれたからなんでも入るよ。最高だよ。
氷によって私の生活は一変した。
まず、アイスコーヒーを淹れるようになったのである。正確にはドリップコーヒーを淹れて氷で冷やし、アイスコーヒーとして飲んでいる。最高。ポーランド産のダイソー製品グラスとのマッチングは無敵だった。
そのグラスに氷を入れて、冷えたチューハイを注いで飲んだ。今まで缶のまま飲んでいたチューハイは偽物だったのだ、と思わされるほど美味しかった。
氷による変化はもうひとつ。
私はざる蕎麦を嗜むようになった。蒸し暑くなってきたこの季節に最高である。
今年度、私はパスタを作るようになり、氷すらも作れるようになった。それらは小学生もできそうなことだけれど、今年度の私は何か違うと確信した令和元年であった。令和って言葉が使いたかったのだ。あげ。
2019年5月に見に行った令和のサインを持つ江頭さんで締まります。