スイカが好きなフリをする

博士後期課程D3/看護学/障害学/社会学/研究や旅行、日常で思ったことなどを楽しそうに書いています

おっちゃんはコーヒーマシンを使う権利を買った

この前たくさん買ったウェルチ。常温でもうまいし、冷やしてもうまい。缶ジュースの口から飲むと、液体は口腔内にドバァッと広がって、私はそれを嚥下し、食道を通っていく。

ダイソーで買っていたストローがたくさんあったので、140mlくらいのウェルチだけどストローで飲もうと思ったんだ。

ストローで飲むと、口の中で(たぶん)ドバァッと広がった感じはない。だから歯にもウェルチはあまり付いていないと思う。

そう、ドバァッと広がらずに一点集中してうまいものが流れ込んでくるのだ。これはいいかもしれない、と思ったのだった。生活をしているとおもしろいことはどこにでもある。

ポトフを作る機会の多かった最近だったので、『野菜がなければポトフを作ればいいじゃない』なんて言葉も思いついた。確か玉ねぎを切っていた時だったと思う。なにかを作ることに魅力を感じていた私だったけれど、うまいものを作るのも好きだった。その時間は、料理を作っていさえすればいいのだから。そしてその後は、食べることでも楽しめる。

もともとこのストローは『夜寝る前に歯を磨いたけれど牛乳を飲み忘れたとき』用に買ったストローだったのだ。牛乳は歯に付いてほうっておくと茶渋になる。たぶん。コーヒーも歯についたままだと茶渋になる。

今年の春くらいにコンビニで100円アイスコーヒーを買った。

レジに並んだおっちゃんも100円アイスコーヒーを買ったようで、氷の入ったコップを持ってコーヒーマシンに向かっていった。おっちゃんは氷の入ったコップの蓋を剥がし、コーヒーマシンにセットすることなくそれに缶チューハイを注いでいた。

おっちゃんはコーヒーマシンを使ってコップにコーヒーを入れる権利を買った。

しかしそれを使わず、既に冷えているであろう缶チューハイをコップに注いでいた。カッコいいと思った。ロックだ。生き様だ。

生き様。

たまに自分でも、自分らしいことだと思えることがある。