スイカが好きなフリをする

博士後期課程D3/看護学/障害学/社会学/研究や旅行、日常で思ったことなどを楽しそうに書いています

尻が柔らかくてよかった

 「いま緊急でカメラをまわしてるんですけど、、、。」

 

 この口上はユーチューバーがよく使うものだと思っている。なんだけど、私が見ているユーチューブチャンネルのものだから、視聴ジャンルに偏りはあるだろうし、もしかしたらみなさま方は聞いたことすらないかもしれない。

 

 これを真似してみると、

 

 「いま緊急で記事を書いてるんですけど、、、。」

 

 私はこんな感じになる。気持ちと記憶が新鮮なうちに書いておきたいっていうね。

 

――関西で雪が降った2日目。昨日は交通機関が雪の影響を受けてたいへんだったらしい。電車に乗っていて、進行する気配もなく、脱出不可というのは、考えただけでもおそろしい。私はその前日に、「すごい寒波きてます!雪が降るよ!」みたいな予報を受けていたので、1日中おうちにいました。家を出たとしたら、昼頃に家賃を払いに行ったくらい。

 

 2日目にもなると、雪がまあまあ溶けて歩道の表面が完全に凍ってしまっている。そこを歩こうとすれば、めちゃくちゃ滑る。家を出るときはマンションから駅まで安全に歩けた。なんたって、危機回避に定評のある私だからな。

 

 出先では、新鮮な包帯を腕に巻いた若い子を見かけた。いやまさか雪による転倒で腕をやってしまったんじゃなかろうか。まあ確かにそこらじゅうめちゃくちゃ滑るもんな。転び方によっては、腕をやってしまうこともできるだろうよ。私たちの腕はまあまあ硬いしね。

 

 私は買い物から帰ってきて、マンションの手前でダイナミックに滑った。その瞬間に足は持っていかれてて、尻から地面に着地した。まじか。気をつけて歩いていたというのに。あと2歩でマンションの敷地なのに。横になった地面で「くっそぉ」と、喋ってしまった。その言葉は、滑ったのを誰にも見てもらえていないからなのか。あと2歩でゴールだったことに対してなのか、尻の鈍痛に対してなのか、よくわかんないけど。すぐに何事もなかったような顔をして、滑った衝撃でエコバックからこぼれ落ちていたもやし2パックを拾ってからマンションの敷地に入った。

 

 買ってきた食品をエコバッグから取り出して冷蔵庫に入れていると、卵の容器がびちゃびちゃになっていた。おいおい。たぶん、私が滑ったせいなんだろうよ。びちゃびちゃは卵の容器からエコバックを貫通して浸透していた。つらすぎる。卵の容体を確認してみると、10個中4個は全壊だった。いったいどうしてそうなるのか。残りの6個はヒビが入っていて、どう考えても生で保管できそうになかったので、緊急で茹で卵にした、、、。6つの卵は救えてよかった。

 翌朝起きてみると、鈍痛のあった尻は痛くないので、柔らかくてほんとうによかったと思う。